1ヶ月ぶりの気仙沼です。計画の事前調査のために消防署や東北電力気仙沼支店を訪れ、各種資料収集を行いました。
建て替えの方向である現『気仙沼市役所』は商業施設や元小学校を再利用した市役所です。近代的な最近の市役所とは違い、確かに狭くて階段が多く使いづらい、機能的ではない、しかし気持ちが和む市役所なのです。最近訪れた『つくば市役所』とは対極にあり、一度訪れたら決して忘れない市役所であることは間違いありません。元小学校の下足箱をそのまま職員の下足箱として利用したり、物が廊下に置かれたりと色々と問題はあるのでしょうが、職員は黙々と気仙沼のために仕事をしています。現代の全てが整理整頓されている執務空間とは違い、肩肘の張らない自分自身のデスク周りと似ているからかもしれませんね。

気仙沼港の周りを少し歩いてみました。復興のために必要であったことは理解できます。しかし、港の近くに行っても漁船も海も港の様子も見ることが出来ないコンクリートの防潮堤の多さには驚くばかりです。

たびたび発生する災害は日本人を強靭にしてきたと言われます。津波によって壊された街や風景であっても元の様な街並み、風景を取り戻すために敢えて防潮堤を作らなかった街があることも事実です。これはもう風景の哲学です。 世界で類を見ない程の割合で海岸線をコンクリートで固めた我が日本の風景について疑問を呈さずにはいられないと感じた今回の気仙沼訪問でした。