4000万本以上の植林に参加した日本を代表する植物学者の宮脇昭横浜国大名誉教授が7月16日にご逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。
いのちの森づくり2020 より
宮脇氏が行って来た活動を考える時、住宅地計画という私達が行ってきた仕事は「限られた人間の幸福追求のためだけに日本の森と地形を伐採・変更してきただけではないか!」と思い始めるのでした。『住宅地開発を国や社会が求めていたから』と自分自身を納得させ、「できる限りの緑化に努めた筈だ」と考えるしかないのです。住宅地計画に関わった多くの先輩方に叱られそうですが、私達は日本の自然と森に対して何らかの罪滅ぼしー適切な言葉ではありませんがーを行う必要があると感じてしまうのです。
今私達がすぐにでも出来ること、それは設計する建物の周りに故宮脇氏が提唱していた方法と樹種に習い、周りの環境や建物の用途にふさわしい緑化を考え、それを実現させて行くことだと考えています。
詩人立原道造の友人であった建築家生田勉氏は、散歩の時、ポケットの中に花の種を忍ばせておき、気に入った庭にそっと種を蒔いていたと生田夫人から聞いたことがあります。一種の(ガーデンジャック)。彼のいたずら心は微笑ましいですね。しかしこれは良いアイデアです。
私達もポケットにどんぐりを忍ばせ、そっと敷地内に蒔く、そして設計した建物の周りには何故かスダジイ、クヌギ、カシの苗木が育つと言われる様にしたいと密かに考えています。その前に正しい植栽計画を施主に伝え実現を促す努力を当然行った後のことですが。
宮脇昭氏:『ドローダウン地球温暖化を逆転させる100の方法』(ポール・ホーケン編著 山と溪谷社)の中で紹介されている数少ない日本人(植物学者)でもある。

